経営改善の仕事をしていると、非常に高い確率で数値管理ができていない会社が現れます。
この場合の数値管理とは、主に財務会計面での管理です。
例えば、得意先別の売上が大雑把にしかわからないとか、
原価管理は社長や現場の感覚だとか、
試算表は作っていないとか、当然資金繰り表もないとか。
決算書はギリギリ作ってもらっているというような会社です。
そんな会社が経営続けられるの??と思う方もいるかもしれません。
しかし、すごい技術力があるとか、社長に魅力があるとか、時流の流れにマッチしたとかで、大きな実績を作り出した会社って結構あるんですよね。
そして、何らかの問題が発生して(台風とか、得意先の倒産とか、コロナとか)で、経営が傾いた時。
これまでどんぶり勘定だった会社は、なかなか立ち直れないのです。
数値がわかっていないから、有効な打ち手を見つけ出すことができないし、
無闇に新規事業に手を出して、失敗するケースもあります。
一方で、数値管理をしっかりとしている会社。
同じような問題が発生して、赤字を出すのはおなじです。
が、その後の立ち直りが早いです。
金融機関も「これは倒産だろう」と考えるような巨額の損失が出ていても
日頃から数値を管理していて、綱渡りの資金繰りで窮地を乗り切り、黒字に転換した会社もあります。
また、普段から数値を見ているので、するべきことがわかっていて、問題が長期化しません。
さらに、これまで数値を管理してこなかった会社については、
数値で仕事の結果が見えることで、業績が回復することも多いです。
得意先の営業は相手の意思決定に依存しますが、社内数値の管理は経営者ができること。
管理が苦手な経営者は、お金を払ってアウトソーシングをしてでも数値管理を行うことをお勧めしています。