エステサロンは化粧品などの原価はそれほどかからず、人件費がメインとなる労働集約型の産業です。
そのため売上から人件費と家賃などの経費を差し引けば利益になる・・・はずですが。
実は、正確な収益が把握できないサロンが多いのです。
エステサロンは、初回時に複数回の施術を支払ってもらう契約を顧客と締結します。
特に脱毛は複数通わないと効果が出ないため、顧客は一年以上かけてサロンに通います。
小規模なサロンは契約締結時に全額を売上として計上していることが多く、
契約売上の発生と人件費などの費用発生の時期がずれ込み、正確な収益がわからなくなります。
正確な収益を把握するためには、契約時は「前受金」として処理して、施術の都度に売上に振り返る処理を実施します。
エステサロンの経営では、契約時の前受金を新しい美容機械や広告などで使ってしまい、
あとから発生する人件費や家賃が支払えなくなり、資金繰りが厳しくなるケースが多いのです。
次々と契約が取れていれば良いのですが、新規契約が取れなくなるとあっという間に資金繰りが悪化します。
しかも、最近の若い女性は高額な契約を結ばない傾向にあり、以前より新規契約が取りにくくなっています。
この資金繰り悪化から抜け出すためには、
・スタッフの人件費以外の固定費の削減
・ターゲットとコンセプトを見直して、競合と差別化
・契約から1回ごとの売り切りにシフトすること、が挙げられます。